前回は流し雛の館へ行き、タルマーリーの美味しいランチを食べて、鳥取砂丘を見学しました。
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鳥取民藝の旅 - 流しびなの館→タルマーリーの美味しいパンとピザ→鳥取砂丘編
今回は鳥取旅行2日目の後半をレポートしていきます!前回は牛ノ戸焼と因州中井窯、2つの窯元を訪れました。 その後、牛ノ戸焼の窯元から車で20分程のところにある用瀬(もちがせ)町に向かいました。この地域で ...
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最終日は倉吉の街をぶらぶらして、米子方面へ移動します!
泊まっていた三朝温泉の宿で朝ごはんを食べて、倉吉にある円形劇場くらよしフィギュアミュージアムへ移動しました。
第一次ベビーブームに対応すべく昭和30年に建てられた円形校舎を、フィギュアミュージアムとしてリニューアルさせた円形劇場です。
出典:円形劇場くらよしフィギュアミュージアム公式ホームページより
丁度、開館時間の9時に到着。受付で入場料を支払います。特別展と常設展が両方見れるチケットは一般一人1,200円でした。
ベビーカーを無料で借りられたので助かりました。エレベーターもあるので安心です♪
1階は特別展示とショップ、2階が常設展、3階は円形校舎の再現やワークショップなどが出来る様になっていました。
我々が訪れた時は~食べ物を鑑賞する~「食品サンプルの世界」展が開催されていました。
どれも美味しそうで本物にしか見えません^^ 自分が生まれた頃の食品サンプルはまだ作り物っぽいな〜とか思いながら、近年になるほど技術が高くなっていくのがわかって面白かったです。
素材の違いも展示されていました。ロウ製の質感は懐かしいレトロな感じがします。
食品サンプルを制作している現場の再現がされていて、一緒に記念撮影が出来る様になっていました。
常設展ではキャラクターや、恐竜、特撮などのフィギュアが展示されています。
バットマン好きの夫が興奮していた展示はコチラ
3階には、学校として使われていた当時の再現がされていました。円形の建物なので教室が扇型で、机がアーチに並んでいるのが特徴的でした。教室ってなぜかワクワクしちゃいます♪ 娘も教科書をペラペラめくって興味津々でした。
昭和30年代ってエネルギーがみなぎっていて、とても勢いのある時代ですよね。そんな雰囲気が伝わって来る当時の写真が展示されています。
常設展にポツリと展示されていた、こちらの「倉吉土天神(くらよしどろてんじん)」。
中国地方では江戸時代後期から学問の神様、菅原道真にあやかって男の子の初節句(3月3日)に母親の実家からプレゼントされる風習があったそうです。
しかし、男の子の節句が5月5日に行われるのが主流になり、昭和30年代頃から段々と土天神を贈る風習がなくなり、作り手も相次いで廃業。2015(平成27)年には後継者がいなくなり、技術が途絶えてしまいました。そこで立ち上がったのが、「令和の土天神制作プロジェクト」です。地元の方々の協力で復元した物が展示されていました。
「倉吉博物館」所蔵の実物の型をもとに型枠を作り、「上神焼」の窯元では粘土に和紙を溶かした繊維を混ぜて人形の生地を作り、形成後に自然乾燥。「はこた人形工房」で胡粉を塗り、墨と絵の具で色付けをしたそうです。
お顔や衣装が丁寧に細かく絵付けされていて、立派な土天神さんでした! 表情も今っぽくて、どこかインテリジェンスな雰囲気がします。流しびなの館でも天神を見かけたのですが、そんな風習や歴史があったなんて知らなかったので、ここでまた出会えて良かったです。
少し古い映像資料ですが、土天神を作っている様子がYouTubeで見られます。ダイジェストバージョンの動画を貼り付けたので、興味があれば見てみてくださいませ。因みに長尺の本編動画はコチラをご覧くださいませ。
フィギュアミュージアムを観覧した後は、倉吉の街を散策します。「琴桜・赤瓦観光駐車場」という無料駐車場に車を停めました。娘を抱っこ紐に入れて、まずは近くの観光案内所へ。
地図と「はこた人形工房」のチラシをゲットしました。
趣のある街並みをぶらぶら散歩するだけで楽しいです♪ 月曜日に観光したので、閉まっているお店もちらほらありました。
「白壁土蔵群」を流れる玉川では、願い事を書いた絵馬を流す「倉吉打吹(うつぶき)流しびな」が行われているそうです。今年は、私たちが訪れた日の前日に開催されていたようです! 用瀬流し雛と同じタイミングでした。
小腹が空いたので、白い鯛焼きで有名な鯛焼き屋さん「米澤たいやき店」に寄ってみました。お店の外から甘い匂いがして…窓から除くと、職人さんがひとつひとつ生地を型に流して焼いています!
白い皮で、あんこがたっぷり入っています^^
お店に入った所で鯛焼きを注文すると、店内でも食べられるという事で休憩がてら食べていく事にしました。平日の午前中でしたがお客さんが絶えず、人気ぶりがうかがえました。
店内に大きな木彫りの鯛が横たわっているのを発見。童が乗っていて愛らしいです^^ 焼きたての鯛焼きは、しっぽまで餡が入っていて美味しいです‼ 皮が薄くて外側はカリッとしてます♪ ペロっと完食しました。セルフサービスで水やお茶などの飲み物が飲めるので、休憩するには丁度良い場所でした。
そんなこんなで、途中公園でブランコに乗ったり土産物屋にふらっと寄ったりして「はこた人形工房」のある食事処「夢倉(むそう)」へたどり着きました。
夢倉は趣のある店内で自家製豆腐料理が食べられるお店です。その店内に、はこた人形工房が併設されています。
お店の外には巨大な「はこた人形」が飾られています。はこた人形は、江戸時代から伝わる張り子人形です。1778~81年頃に備後の国(現在の広島県東部あたり)から行商に来た備後屋治兵衛が倉吉のつつましやかな娘に惹かれ、人形にしたといわれています。
かつては“はーこさん”と呼ばれ、子どもの遊び相手として親しまれていました。“はこた人形”と呼ばれる様になったのは昭和になってかららしいです。怪我や病気をしないで無事に育ってほしいという願いをこめたお守りでもあります。
お店に入って左側のスペースが「はこた人形工房」です。我々は時間がありませんでしたが、顔描き体験もできます。(1,200円~/所要時間約30分※要予約)
職人さんが黙々と絵付けをしていました。後ろの方には「土天神」も飾ってあります!
はこた人形の作り方と、その工程が展示されていました。木型に和紙を貼って、乾いたら木型を取り出します。胡粉を塗り重ねた後、墨で髪や着物などを描いて膠を塗り重ねます。その上から赤色の染料と膠を混ぜたものを塗って土台が出来上がっています。
色んなサイズのはこた人形が販売されています。
他にも起き上がりこぼしや因幡の白兎、だるま、干支などのモチーフの張り子がたくさんあり、どれも可愛いです!
せっかくなので小さなはこた人形と、マスキングテープ、本のしおりを買うと、子どもにシールをくれました^^
お昼時だったので、夢倉で自家製豆腐のランチを食べてから米子方面へ移動する事にしました。豆腐だから物足りないかも…と思ったら、豆腐ハンバーグやポテサラ、茶わん蒸しなどが付いて結構なボリュームで美味しかったです! ドリンクとデザートも付いて1,100円とは良心的な価格です。
最初はテーブル席に座っていましたが、はこた人形工房の職人さんが奥に座敷席があるのを教えて下さいました。絵本やおもちゃも置いてあり、子連れにはありがたいお店でした。
さて、昼食後は帰りの飛行機に乗る米子空港の方へ向かいます。倉吉から車で1時間20分程走ると境港市に到着。境港市営駅前駐車場に車を停めて、とりあえず近くの境港駅で水木しげるロードの地図をもらいました。
駅のいたるところに鬼太郎がいます!
水木しげるロードを歩くと土産物屋さんや食べ物屋さんがズラリと並んでいて、いかにも観光地でした。平日なのに沢山の観光客がいました。水木しげる記念館では、ねずみ男が出迎えてくれました。
展示では水木しげるの作品や生い立ち、創作の原点になった妖怪の紹介がされています。仕事部屋の再現もされており、水木先生と一緒に記念撮影ができます^^
展示室の一角には、水木先生が色んな旅行先で手に入れたお面などが展示されていました。一番右の茶色い板は「ストーリーボード」なる物です。パプアニューギニアでは人々の生涯や物語を木の板に彫り込む風習があるそうです。水木先生が下絵を描き、現地の職人さんが彫った物だそうです。
世界各地を旅行した水木しげるでしたが、一番多く訪れたのはパプアニューギニアの15回でした。 太平洋戦争の激戦地、ラバウル(現パプアニューギニア、ニューブリテン島)。ゲリラ襲撃で所属部隊が全滅するも、命からがら生還した水木先生。マラリアで左手を亡くしたのもここでした。その時に看病してくれた住民に恩義を感じ、毎年のように訪れていたそうです。こんな場所でも民芸品に出会えるなんて思ってもいなかったので、驚きました。
惜しくも2015年に93歳で亡くなられた水木先生ですが、今年は生誕100周年の記念の年だった様です。妖怪たちに見送られて、記念館を後にしました。
空港では飲食店や土産物屋さんが閉まっていて空弁の入手ができなかったので、機内ではタルマーリーで買ったパンを食べる事にしました。クミンシード×ゴーダチーズのパンがとっっても美味しくておどろきました! 埼玉に帰ってきてからもタルマーリのパンが恋しくて、お取り寄せをしたほどです^^
また鳥取へ行く機会があれば、タルマーリのカフェに行きたいです。そして、まだまだ鳥取には素敵な窯元や民藝品がたくさんあるのでそこにも行ってみたいです。
4回に亘ってレポートしてきた鳥取民藝の旅、いかがでしたでしょうか? とても充実した二泊三日の旅になりました♪ 少しでもお役に立てれば幸いです^^